052802 ランダム
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ふぁんふぁんふぁ-ましぃ

+禁断の・・・(1)+


「また!秀様オモラシしてー!旦那様に怒られますよ?」

広い廊下に響く声


 僕の布団に付いた大きなシミ
 メイドは布団からシーツをはがして言った

「お父様には言わないで!」

半泣きの僕がメイドの腰にしがみ付いた

「しょーがありません、今回だけですよ?」

僕がオムラシする理由は多分二つある

一つは、こんな広い部屋に僕一人っきり

二つ目は、お母さんがいない事


一人っ子の僕にお母さんがいない、と言うのはかなり寂しい
だから十歳になった今でもオムラシするのだろう。


その日も暖かい風が吹いていた・・・

僕の部屋からお父様の車が見えた
僕は嬉しかった
何せ二日間会っていなかったから


「お父様ー!!」

長い階段をスリッパで駆けずり回った

パタパタパタパタ


ウキウキしている、お父様はしばらく出かけていると必ず僕にお土産を
買ってきてくれるからだ。


「キャアアアー!!!」

玄関からメイドの悲鳴が聞こえた


僕はさっきよりスピードを上げ駆けずり、やっと玄関についた


「?!」


そこには、まだその頃珍しかった、外国人の子がいた


その子の目は限りなく青に清んでいて、その子の髪は金色に輝いていた
僕は、はあっ・・・と息を飲んだ

でも、なぜか、その子の隣にはお父様がいた


「お父様、その子誰?」

その子も何故ここにいるのか分からないくらい混乱している様子が見えた

「ああ・・・この子はカレン、今日から秀のお母さんだ」


近くにいたメイドたちは目が飛び出るほど驚いていた


「お母さん・・・・?」


僕も混乱していた、同い年ほどのカレン(お母さん)
それに、外国の子。


僕はまだ、気ずいていなかった・・・・・


僕の人生は、そこから狂い始めていた事を




+続へ+




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